堀江貴文さんが手掛けているエンタメパン屋である、小麦の奴隷。
特徴的なのは、パン職人がいらないオペレーションと人気のカレーパンで、全国各地に出店を増やしています。
2020年に北海道に一号店をオープンしてから、130店舗以上に拡大しました。
エンタメパン屋さんと銘打っていることもあり、ザックザクカレーパンやとろ生バスクチーズケーキなど特徴的で美味しいパンがたくさんあります。
なかでもカレーパンは、グランプリで二年連続金賞を受賞するほど評価が高いです。
かなり勢いのある小麦の奴隷ですが、一覧を見てみるとここに来て多くの店舗で閉店していてラッシュ状態です。
一体、小麦の奴隷が閉店している理由はなぜなのでしょうか?
ホリエモンさん本人が理由をなぜだと分析しているのかを含めて、一覧を交えて解説していきます。
小麦の奴隷とは?
小麦の奴隷(こむぎのどれい)は、北海道に本社を置く株式会社こむぎのがフランチャイズ運営するベーカリーで、堀江貴文イノベーション大学校に集まったメンバーの中から、堀江貴文の一声から生まれたパン屋です。
冷凍生地を使用したパンが特徴で、真っ先に思い浮かぶのがカレーパンです。
衣に大量のクルトンをまぶした見た目が人々の注目の的となり、SNSで話題になっています。
冷凍生地を使用するので一般的なパン屋が行う生地の仕込みを店舗で行う必要がなく、パン職人ではなくてもパンを焼き上げるオペレーションになっています。
仕込みをスキップした効率的な経営で、急激に店舗を拡大してきました。
小麦の奴隷の閉店理由はなぜ?
まず、小麦の奴隷の閉店を理由をまとめます。
調査した結果、以下のような理由であることがわかりました。
小麦の奴隷の閉店理由1:コロナウイルスの影響
小麦の奴隷はコロナウイルスが世の中で流行している時期でも出店を積極的に行ってきました。
一方で、既存店舗の売上は減って、特に都市部では外出自粛や緊急事態宣言などの影響で客足が遠のきました。
また、テイクアウトやデリバリーにも力を入れている小麦の奴隷ですが、競合店との差別化が難しいのが課題です。
このように、コロナウイルスの拡大が大きな打撃となったでしょう。
小麦の奴隷はフランチャイズ形式もとっていますが、加盟店はコロナによって経営環境が厳しくなっており、経営が立ち行かなくなって倒産しているところもあります。
小麦の奴隷の閉店理由2:人材を確保できなかった
二つ目の理由は、優秀な店長となる人材を計画通りに確保できなかったことです。
ホリエモンさん自身も、「店長人材の重要性がわかってきた」とライブ配信で発言していました。
直近では、住之江店は店長が早々に退職して3か月で閉店となりました。
これまでに閉店した店舗の共通点をあげるとすると、オーナーと店長の間に溝があるケースが目立っています。
店長の人材が店舗の成績に直結しますが、オーナーが店長に任せっきりになってしまうと、人材を確保できなければ経営危機になってしまいます。
オーナー兼店長のFC店舗は営業成績が生活にも直結するので比較的いい成績となりやすく、ホリエモンのなかでも理想の形のようです。
パン屋には飲食店の要素に加えて「物販」の側面があるので、通常の飲食店とは違う経営スキルが必要で、他の業態に比べて店長人材の質が売上に与える影響が大きいと言えるでしょう。
人材の問題は、小麦の奴隷が急速に拡大したことで明らかになりました。
小麦の奴隷の閉店理由3:素人の参入が多かった
素人の参入が目立ったことも閉店が多い理由と言えるでしょう。
ビジネスを続けていくには運転資金は必要ですし、パン作りを続ける情熱も不可欠です。
顧客対応の最低限のマナーや経理の知識も必要です。
一方で、小麦の奴隷のオーナーになった人が上記であげた最低限の要素が備わっていて継続する力があったのかかというと疑問に思えます。
若い人も多そうですし、中には勢いで開店したものの、実際に経営をして難しさに気づいて諦めてしまったと考えられます。
コロナによる独立支援の助成金を受けやすい状況だったので、パン屋に少し興味があるという気持ちだけで開業した人もいたでしょう。
しかし、参入は容易でも継続することは難しいので、経営難になって閉店するお店も多かったと思います。
小麦の奴隷の閉店理由4:立地戦略の問題
パン屋業界では、「町のパン屋さん」が後継者がいないことにより閉店するケースが増えています。
パンの需要はあるもののパン屋をやりたがる人がいないためですね。
特に地域に行くと、パン好きな人は多いにも関わらずパン屋がないためにコンビニやスーパーのパンを食べているのが実態です。
そのため、当初はホリエモンも田舎で出店した方が成功すると考えて出店して、小麦の奴隷は地方で積極的に出店して店舗を拡大させました。
公式HPでも「地方にビジネスチャンスあり」と宣伝されています。
2020年に開店した大樹本店は出店戦略がうまくハマって、オープン以降も人気が継続。
オープンから2年以上経過しても、利益がマイナスの月は1度もなかったとか。
ただ、都市部でも競争力のある店もある一方で、成功すると見込んでいた田舎もパン屋が飽和状態で需要が少ない地域もあったのです。
事前のマーケティングや分析ができておらず、急激に店舗を拡大したものの閉店してしまった店があったと言えるでしょう。
小麦の奴隷の閉店理由5:メニューやブランド力の低下
小麦の奴隷は、新しいメニューの開発にも力を入れています。
例えば、「バターパン」「プレミアム奴隷『生』食パン」「ホリエモンカレーパン」といった商品です。
木下ゆうかさんが発案したパンやクラウドファンディングで実現したパンなど、注目度の高いパンが多くありました。
こうしたメニューはインパクトがあって話題性も生まれますが、実際に消費者のニーズと合っているとは限りません。
また、堀江貴文氏がYoutubeで発信をした内容によっては、堀江氏が炎上騒動となって、小麦の奴隷があおりを受けることもあるでしょう。
その結果、メニューの開発やブランド力にも少なからず影響があると言えるでしょう。
小麦の奴隷の閉店一覧は?
経営開始から130店舗以上にまで店舗を拡大している小麦の奴隷ですが、中には不採算店もあるでしょう。
2022年以降に閉店している店舗が目立っています。
2022年10月以降で、閉店した店舗は以下の通りです。
2022年10月15日(土) 住之江店
2022年10月16日(日) 越谷蒲生店
2022年10月30日(日) 宮城柴田店
2022年10月31日(月) 金沢長坂台店
2023年1月31日(火) 沼津店
2023年2月20日(月) 児島店
2023年2月28日(火) 清水店、姫路駅前店
2023年4月30日(金) 那覇泊店
2023年5月31日(日) 宇都宮店
2023年6月26日(月) 河内長野店
2023年7月10日(月) 熊谷店
2023年7月24日(月) 天童店
2023年9月30日(土) 菊川店、つくば店、那須烏山店
2023年10月下旬頃 菊川店
この中でも宮城柴田店と菊川店はオープンからわずか2か月程度、住之江店は開店後に3か月で閉店しています。
まとめ
この記事では、堀江貴文さんが発案した「小麦の奴隷」について、閉店が多い理由はなぜなのか、一覧も含めて解説しました。
確かに一覧にしてみると、閉店ラッシュが続いているのだと気づきますよね。
閉店の理由がなぜなのか調査をしたところ、人材の確保やコロナウイルスの影響が大きいことがわかりました。
また、パン屋に少し興味がある若者など、素人による参入が多かったのも閉店が多い理由であると考えます。
最近は店舗が減っていますが、それでもエンタメパン屋というコンセプトは面白いですし、カレーパンなどは本当に美味しいです。
これからも美味しいパンを提供してほしいですね。